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お客様の声

検査時間と結果の判定時間が48時間から20時間以内に短縮されました!

株式会社ダイワ様

株式会社ダイワ様は、2000 年創業でペット用オーラルガムなどを製造・開発しているメーカーです。
兵庫県たつの市に生産拠点を構え、原材料の品質にこだわり、 高品質で安全・安心な商品を提供しています。
徹底した品質管理と独自に設計された設備を使用したオリジナルな商品開発により、 ペットのオーラルケアに配慮した歯みがきおやつを開発。

パーパスとして【ワンちゃんと人の「幸せな社会」のために「ワンちゃんと幸せに過ごす日々の生活」をサポートします】を掲げられています。

2010 年より DOX を導入いただいている株式会社ダイワ 商品部 松本昭文様にお話を伺いました。

この記事のまとめ

導入前の課題

  • 寒天培地による検査に一般生菌48時間(丸2日)・ 大腸菌群24時間(丸1日)かかっていた。
  • 休日の関係で木曜日に検査ができないなど、検査スケジュールに制約。
  • 培地の作成や廃棄物処理などの工数負担が大きく、検査員の確保も課題。

DOX導入による解決策

  • 検査時間の短縮(段階希釈・培地作成不要)。
  • 自動判定機能により検査員による誤差を削減。
  • 複数の検査方法(DOX・フィルム培地・寒天培地)を併用し、用途ごとに最適化。

導入後の効果

  • 検査判定時間が2日→1日に短縮。
  • 準備・片付け・判定含め、1日あたり2〜3時間削減。
  • 作業者の負担が大幅に軽減。 技術的な習熟が不要で、誰でも扱える。
  • 結果の即時共有により、製造ラインの対応スピードが向上。
  • 人件費や時間コストを含めると、総合的にコストメリットが高い。
  • 木・金曜の検査も可能になり、検査スケジュールが立てやすくなった。

1番の課題は検査時間。検査に丸2日(48時間)かかり、検査出来ない日も発生。

株式会社ダイワ 商品部 松本昭文様(以下、松本さん):食品の検査に準じた形で、寒天培地を用いて一般生菌・大腸菌群の検査をしていました。

松本さん:1番の課題は、検査にかかる時間でした。
寒天培地の場合、一般生菌の検査は丸2日かかる。そして判定日に人の目で判定する必要があります。
土曜日が休日の場合、金曜日までに判定する必要があるので、木曜日に検査が出来ないという状況でした。

弊社の製品の製造工程は、製品を練り上げて、乾燥を経て、そこから製品を詰めていきます。
湿気等で状態が変わってしまう前に、細菌検査を実施し、なるべく早く包装・梱包したいと考えておりますが、課題として、どうしても検査は 2 日間かかりますし、先ほどの通り木曜日に検査が出来ないという問題がありました。

松本さん:やはり寒天培地を作るという負担が大きく、検査にかかる時間・工数は今と比較すると多くなっていました。あと廃棄物も多くなっていましたね。

導入の決め手は、検査時間の圧倒的な短縮。48時間が20時間以内に。

松本さん:品質管理担当者が中途入社でしたので、前職の際に DOX を知っていた、使用していたというのがきっかけです。
導入検討当時は、まだ食品衛生検査指針にも載っていない頃だと思いますが、担当者が前職で使用していたというところから検討が進んでいきました。

松本さん:検査に関する時間全体の短縮と検査結果判定の時間が圧倒的に短縮されるというところです。
検査に関する時間に関しても、段階希釈が不要ということで、道具や準備も含めた時間が圧倒的に短くなるということ。
検査としての手数(準備・片付け)を含めると48時間かかっていたのが20時間以内に短くなりました。

松本さん:フィルム培地は検討しましたし、並行して検討しました。
但し、フィルム培地には検査の判定時間と最終的には人の目でコロニーをカウントしなければいけないという課題が残っていましたので、 DOX の導入に至りました。

松本さん:そうですね。DOX は製品の仕掛かりと最終製品の検査。あとは原料の検査に使用しています。
ふき取り検査に関しては、フィルム培地を使用しており、弊社では DOX での検査と生培地を用いての検査・簡易培地を用いての検査の3つの検査を併用しています。

DOXにセルを差し込む松本さん

松本さん:基本的にはお客様の要望を確認してということになりますが、菌数の数値をDOX あるいはフィルム培地で測定して、得意先では公定法で測定した場合に数値のズレが発生する場合があるので、一次判定として DOX・フィルム培地を使用し、数値が基準と近い場合は、公定法を使って再検査をしています。
公定法と数値のズレが起こるのは、フィルム培地も DOX も同じですので、その傾向をきちんと把握することで、安心な商品をお届けするための有効な手段として活用できていると考えています。

作業者の負担が半減し、判定時間も大幅に短縮されています。

松本さん:やはり作業者の負担が大きく軽減されました。
事前に培地を作ってそれを使用して培養した後に、判定をするというところで、前と後ろの部分で負担が大きかったんです。
それは日にち、スケジュールの部分でもとても楽になったと思います。
また、これは推測となりますが、作業者ごとでコロニーの視認限度の違いから計数の差が出る場合があったものが、作業者の視覚に頼らず一定の基準で数値として出るので、その部分は大きく変わったと実感しています。

松本さん:そうですね。パソコン上でのソフトの操作も簡単ですし、セルへの検体液と培地の分注作業を行う必要はありますが、検査員に習熟を求めるものではなく、一般的にピペットが使えれば検査可能なので、他の検査方法よりも技術・スキルは必要としないと思います。

松本さん:一般生菌の検査の場合、丸2日の判定時間が少なくとも1日に半減、短縮されています。
それに加えて判定の時間、準備の時間、特にオートクレーブをかけて準備をするという作業がなくなりましたので、その時間も2~3 時間/日 短縮されていますし、コロニーカウントの時間も短縮されています。

一般生菌数の検査をしている松本さん

松本さん:そうですね。やはり検査後の結果判明が早く、社内連絡を迅速に行えるので、その対応を速やかに行うことが可能になりました。
納期が切迫しているものは、例え短縮効果が数時間であったとしても役立っていると思います。

松本さん:フィルム培地に関して昔より値上がりが大きく、あまり差はないと感じています。
単純に生培地の場合、購入金額としては安いですが、その分、手間・労力が発生するので、人件費としてそれらを考慮した場合は、結果判定が迅速に行えるという点と合わせて DOX は十分にメリットがあると判断しています。

松本さん:そうです。それに加えて特に毎日生産がある中で、木・金曜日も検査して、土日も交代で出勤して結果を確認するということであれば、社員の負担も大きくなるのでそういった観点でもメリットを感じており、その価値は年々大きくなっていると思います。

今後はDOXの迅速性を活用し、原料の使用サイクルの最適化による品質の安定化を強化

松本さん:やっぱり一番は判定が早いという特徴を利用して、原料の検査を迅速に行い、菌数、品質に応じた原料の使用サイクルの適正化を強化していきたいと考えています。
そうすることで更なる品質の安定化を図ることが出来ると考えています。
それ以外では、データの利活用という観点で、現在は測定データを別の帳票への転記を行っていますが、DOX はCSVデータの出力が可能ですので、データベースに自動的に取り込めるようにして、作業者の負担の軽減や一元管理を実行していきたいと考えています。

・CSVデータのサンプルダウンロードはこちら

松本さん:そうですね。技術面やセキュリティの問題は有るかと思いますが、現在は装置とパソコンが有線接続になっていますが、ワイヤレスでの接続やデータ入力の方法を更に省力化するような方法があるとありがたいと考えています。
そうすることでより幅広くDOX の魅力は伝わるのではないのかと期待しています。

松本さん:現在、DOX は食品衛生検査指針に収載され、AOAC-PTM 認証を取得していることでシステムの信頼性という観点では、安心して使える検査装置だと認識しています。
フィルム培地での導入の時も同じですが、DOX は判定が早く、簡単に検査を実施できる特徴がありますが、一つの方法に頼るだけでなく、複数の検査方法を含めてその特徴を正しく理解して、品質管理体制を構築することでより有益に使用できますし、検査数を容易に増やすことが出来るので、そういった観点で検討されると有効に活用できるのではないでしょうか。

翌日の検査の準備をする松本さん