株式会社 バイオ・シータ 食品細菌迅速自動検査システム DOX (DOX-60F DOX-30F) 一般生菌/大腸菌(群)を迅速に測定

第70話 「祝・迎春と祝・IAFP日本支部発足」

 

 

 北海道大学名誉教授・日本食品分析センター顧問 一色賢司

一色先生の略歴

http://researchmap.jp/isshiki-kenji/ 

 

 


新年、明けましておめでとうございます。  IAFP(International Association for Food Protection, 国際食品保全学会)の大会が米国ケンタキー州ルイスビルで,昨年8月に開催され、図1のように日本支部の設立が報告されました。IAFPは1911年に設立された、食品の安全性確保や品質保持を中心に調査・研究を行っている国際学会です。

DOX溶存酸素測定による生菌数推定法(第7話)は,2001年のIAFP大会(ミネソタ州ミネアポリス)で展示し,発表しました。現在は,IAFPの会員数は4,500人以上に増え,大会には全世界から多くの参加が集まっています。2001年当時は,日本からの参加者は少なく,ブースでの展示発表は日本初でした。IAFPからは歓迎されましたが,発表担当者は薄氷を踏む思いでした。今回はIAFP関連の話題についてお話ししましょう。

 

1)サンフランシスコからミネアポリスへ

 

図2は,2001年のIAFPミネアポリス大会におけるDOXの発表の様子です。右上の写真のようにサンフランシスコ経由で学会に向かいました。右上の人物は右から,ダイキン工業の吉田さん(現、バイオ・シータ社長),同・天野さん,著者)です。

1996年のかいわれ大根騒動の時にお世話になったサラダコスモUSAの中田社長を訪ねました。サラダコスモUSAは,サンフランシスコ郊外のディクソンにあります。UC Davisの隣町です。

ミネアポリスのIAFP学会会場に到着してみると,先着していた吉田さんの顔色が悪く,食中毒かと思いました。中田社長宅のバーベキューが当たったのかと思いました。どうやら,日本から送ったブース展示に必要な英文パンフレット類が行方不明になっていたのでした。

ブースは図2のように,シンプルなレイアウトでした。他の派手な飾りつけのブースやアイスクリームなどが食べ放題の会場では,目立たない存在でした。翌年のサンディエゴ大会の再チャレンジでは,説明員が浴衣を着るなどの改善がなされました。

IAFPミネアポリス大会は,明るく,楽しく進行しました。遠足は大リーグ,ミネソタ・ツインズの見学でした(図2右下)。ここでもチョット揉めました。一緒に行った米国東部農業研究センターの女性研究者が入場券をなくしてしまったのです。買い直すのかと思ったら,交渉が始まり,小生が証人にされてしまいました。最終的には,小生が書類にサインすれば,OK入場を認めることになりました。文化の違いですね。



 

2)IAFPについて


図3のように、1911年10月16日、ウィスコンシン州ミルウォーキーで、オーストラリア、カナダ、アメリカから35人の研究者が集まり、第1回International Association of Dairy and Milk Inspectors meetingが開催されました。25年後、国際学会はInternational Association of Milk Sanitariansになりました。11年の後、1947年に、その名前はInternational Association of Milk and Food Sanitarians, Inc.に変更されました。1966年に、国際学会はInternational Association of Milk, Food and Environmental Sanitariansに変更されました。そして1999年10月に、メンバーは現在の名前、International Association for Food Protectionになりました。

小生は,1980年に会員になりました。その頃は,日本に住んでいる会員は,ほとんどいませんでしたが,現在は28名いるそうです。IAFPの30 Year Membersリストを見ると,日本人らしき名前は小生だけですので,最古参のようです。時が経つのは早いものです。

 IAFPの使命は,世界中の食品安全・食品衛生の専門家に,食料供給・調達における科学的な情報交換の場を提供することです。会員には,IAFP Report,ニュースやイベントの情報が届けられます。各種の会合,Webを介したセミナー(Webinar),毎月に国際学術誌 Journal of Food Protection,隔月で情報誌 Food Protection Trendなどが配信されます。表1と2に、それぞれの最新号の内容を示しました。表1-2には、東京海洋大からのノロウイルスの高圧処理の報告もあります。

IAFPが主催するイベントには,IAFP年次大会や各種関連シンポジウム等があります。2020年の 大会は,8月2-5日にオハイオ州クリーブランドで開催されます。

世界中に56の支部があり,支部主催のイベントも行われています。日本支部では,2019年11月 27日に東京で第1回シンポジウムを開催しています。

 IAFPメンバーには様々な特典があります。年会費も一般 55ドル,学生は半額とお得な料金とな っています。詳しいことは,ホームページ(https://www.foodprotection.org/membership/become- a-member/)をご覧ください。

 新しい年を契機にIAFPに参加して,国際的な食品保全に貢献するとともに、日本支部を盛り立て てみませんか。

 

 

参考文献:


1)IAFP日本支部:設立記念 第1回シンポジウム要旨集,東京,2019年11月27日

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